title="ATOM" href="http://yoru.kakuren-bo.com/ATOM/"> LARMES 夜桜 忍者ブログ
この管理人の小説用ブログです。男同士の同性愛的要素で展開されておりますので嫌悪感を感じる方、男性の方は入室をご遠慮下さい。また当サイトは原作者様・製作関係者様とは一切関係ありません。
[18]  [11]  [9]  [8]  [7]  [6]  [5]  [4]  [3]  [2
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


昼間には花見客がごった返し、去年にはジローと岳人が行方不明になるという最悪な事態に陥ったため、人が少ない夜に花見をすることにした。

「もう春ですけれど、結構肌寒いですね。」

氷帝テニス部で、二番目に背の高い長太郎は、カーディガンを羽織っているにも関わらず、眉を潜めて口にした。

「長太郎はまだいいだろ。俺は半袖だぜ?おい跡部、お前カーディガン貸せよ。」

宍戸は長太郎を見遣ってから、跡部の羽織っているカーディガンを掴む。

「あかんで、宍戸。それ俺のやし。跡部が寒い言ったから貸しとるんよ。」

そういうと、忍足は跡部の身体を抱き寄せ、耳元に、

「俺の体温であっためたるから、カーディガン宍戸に貸してええ?」

と、問い掛けるや否や、いきなり裏拳をかます跡部だったが、それは簡単に忍足の手によって阻止された。

「何言ってんだアーン?」

跡部はそんなこと言ってると、置いて行くぜ?と続ける。

「そうですよ、変tいや、忍足さん。ただでさえ夜なのにそんなこと言ったら本当の変態になりますよ、あ、言っちゃった。」

と、次期部長日吉若は厳しいツッコミを入れた。

「わざとやろ?わざとにしか聞こえへんで?日吉。」

と、言うがそれでも跡部の身体を離すことはない。

「あっ!もうすぐ着きますよ!」

先頭を歩いていた長太郎が見えてきた桜の木を指差した。

「よっしゃ!全然人いないじゃん!」

岳人はそう言うと、全速力で駆けて行く。

「体力ないんだからそんなに走ると、後から大変だぞー!」

と、宍戸は注意をしたが、岳人には届かなかった。

ジローは最初からずっと樺地の背中で寝ていて、起きる気配がない。
大きな桜は満開で、月明かりに妖しく紅の色彩を暗闇に映している。
流石の花見客も、午前2時を回った今は誰もいない。

「今日は、無事に花見が出来そうだな!」

宍戸は安心して、シートを敷きはじめた。

「いや、わかりませんよ。向日さんとかははしゃいでどっか行ってしまうとか、有りそうですし。」

そう言いながら、日吉はシート敷きを手伝う。

「ま、その時はその時だな。」

宍戸はにっと笑って、シートに杭を刺す。

「よし。完了!!おーい、おまえら!花見の準備出来たぞ!」

宍戸は大きな声でみんなを呼んだ。

「そんなに大きな声で言わなくても聞こえるっちゅーねん。」

忍足は岳人の首根っこを掴んでまるで猫のようにして連れて来た。

「侑士~痛いんだけど。離して!」

岳人は忍足の手から逃れるために空中で暴れる。

「あー分かった分かった。離すから落ち着きや。」

そう言って岳人を下ろす。

「まったく、全然夜中ってテンションじゃねぇな。」

跡部は、呆れたようになぁ樺地?と、続けた。
それに樺地はウスと、だけ答えた。

「あの、皆さん。花火持ってきたんですけど、やりませんか?」

長太郎はバッグの中から大量の花火を出してきた。

「春なのに花火かよ。」

宍戸は苦笑しながら花火を一本取った。

「ジローさん、花火無くなりますよ。」

日吉はいつまでも寝てるジローを起こす。

「んぇ…?花火…?」

ジローは寝ぼけつつも、花火を受け取り火をつける。すると、先端から黄緑色の光の束が辺りを照らした。

「おぉ!マジマジ綺麗!!」

ジローは、一気に目を見開いて、光に魅入っている。

「春に花火もいいな。」

跡部はまんざらでもないような顔をしながら花火を楽しんでいた。

「景ちゃん花火知っとったんか。なんや以外やなぁ。」

忍足は2本花火を持って来て、1本を跡部に渡す。

「あぁ、一回だけ夏にやったことがある。もう10年も前だ。」

「そうなんか。」

10年前って景ちゃん4歳やん…絶対かわええやろ!

「おい。やけどするぞ?」

「あ、あぁせやね。」

跡部は忍足に渡された1本の線香花火を動かさず、じっと火の玉を見ていた。
そんな跡部は、いつも以上に艶っぽく見え、忍足の理性を崩していく。

「景ちゃん。こっち向いて?」

「あん? なんだょ…ンっ……」

忍足は、彼が振り向いた瞬間に、口づけ、深いものに変えてゆく。やがて、線香花火の火の玉が、ジッと音を立てて地面へと落ちた。

「おした…り……ゃめ…ん……ふっ」

やっと解放された跡部の息は乱れ、熱を帯びている。

「なんで?」

「誰かに見られたらどうすんだよ…っ」

「大丈夫やっ『侑士ー!跡部ー!ロケット花火やるから来いよー!!』なかったみたいやな」

「当たり前だ。行くぞ。」

さっさと行こうとする跡部の腕を掴み、自分の方へ引き寄せ、

「続きはまた後で。覚えときや?」

と、囁いて、先に行ってしまった。

「帰してくれねぇんだよな。あぁなると…」

跡部は彼を追うようにしてみんなのところへ走っていった。

「よし。準備出来たな。着火するぜ?」

そして、宍戸はマッチを擦り、導火線に着火する。みるみるうちに導火線が短くなり、花火が入っている筒に入る。
次の瞬間、筒の中からボン!と光が飛び出した。
跡部達は、その光の軌跡を辿って、空を見上げる。花火が開いた直後、ドンという音が空気を揺らした。
開いた花火は、赤とピンクの火玉で、まるで夜の空に、大輪の桜が咲いたようだった。

「これはいいな!まさに夜桜!」

「火ですけれどね。」

宍戸は空を見上げ、満足そうに微笑んだ。が、日吉はつまらなそうにぼやいた。

その後は、宍戸と鳳が持ってきたおはぎを桜を楽しみながら食べていた。


この夜は、春一番の思い出になっただろう。

 

拍手[1回]

PR
この記事にコメントする
Name
Title
Color
Mail
URL
Comment
Password   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
来訪者様
最新コメント
[10/23 十六夜]
[08/28 八重子]
[08/15 八重子]
プロフィール
HN:
yoru
性別:
女性
職業:
漫画家志望
趣味:
PC
最古記事
P R
フリーエリア
只今の閲覧人数

忍者ブログ [PR]