title="ATOM" href="http://yoru.kakuren-bo.com/ATOM/"> LARMES 忍跡 短編 忍者ブログ
この管理人の小説用ブログです。男同士の同性愛的要素で展開されておりますので嫌悪感を感じる方、男性の方は入室をご遠慮下さい。また当サイトは原作者様・製作関係者様とは一切関係ありません。
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『侑士、愛してる。』
『バーカ、何泣いてんだよ。うれしいんだろ、笑えよ。』
『もう、何言っても離れねぇからな。』
『好きに決まってんだろ!言わせんな!』

[愛してる。さようなら。]


「景吾!!」

バサッと布団を剥いだ音で、夢だったことを知る。
名前の主は、気持ち良さそうに寝息を立てている。
そんな彼に安堵し、胸を撫でおろした。
また昔の夢を見てしまった。
隣で寝ている愛人は、有名な跡部財閥の一人息子。
その身分のせいで命を狙われるのも少なくない。
先程見た夢は、跡部を自殺させ、事故死に見せて保険金を盗るという悪質な事件だった。
跡部の書いた遺書に犯人の名前、特徴、試み、殺される場所までが書いてあったおかげで事件は解決された。

「ほんまに焦ったわ。死ななくてよかった。」

そっと彼の蜜色の髪を撫でる。さらさらと指からすり抜けていく髪はなぜか寂しさを与える。
しばらく撫でていると、うっすらと蒼い瞳が開かれた。

「なんで起きてんだ?」

跡部は眠そうにこちらを向いて目を擦る。

「ちょっと眠れんくて。」
「また昔の夢でも見たかよ?」
「そうなんよ。どうにかしてぇな景ちゃん。」
「手でも繋いで寝ればいいんじゃねぇの。」

その言葉で忍足は目を丸くする。
普段恥ずかしがり屋でうぶな跡部はキスでも、ましてや手を繋ぐなんて言わない。言ったと思うとすぐさま顔面にストレートがとんでくる。

「勘違いすんなよ!ただお前が睡眠不足だとテニスに遅れが出るし、俺と張り合える奴がいなくなることを心配してるだけなんだからな!!お前のためじゃ無いんだからな!」

いや、一番最初に俺を心配してくれてることしゃべっちゃってるで、なんて言うと蹴りが来るのは知ってるから言わない。
顔を枕に埋める彼の赤くなった耳にキスをする。

「ありがとう、言わなくても心配してくれてること知っとるよ。」
「だから心配してなっ…んぅっ…!」

反論する跡部の唇をふさぐ。
空気を取り込むために唇が開いたのをチャンスに舌を入れる。
跡部の舌に自分の舌を絡め、堪能していく。
しばらくして唇を離すと、名残惜しげに銀糸が延びる。

「景ちゃん、俺寝たいねん。手、繋いでええ?」
「ほらよ、せいぜい離すなよ。」
「離したらどっか行ってまいそうやから、離さんどくわ。」

そう言って忍足は、左手で跡部を抱き寄せ、右手を彼の左手と繋いだ。

真夏にしか見ないこの夢を、ずっと見ていれば君は俺から離れない?
ずっと心配してくれる?

決して離さない。離す訳が無い。あの日に決めた。俺達が離れることは無い。死ぬときも一緒。天国でも一緒に寝ようと約束をしたから。

次に見る夢は、どうか幸せな夢であって欲しい。


_______________________________________________
*あとがき*

男前でいて相変わらずな景ちゃんです。
独占欲が過ぎる忍足も萌え所ですwww
八重子様に謙譲します。それ以外の方は持ち帰りしないでください。

文才が欲しいです;;


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昼間には花見客がごった返し、去年にはジローと岳人が行方不明になるという最悪な事態に陥ったため、人が少ない夜に花見をすることにした。

「もう春ですけれど、結構肌寒いですね。」

氷帝テニス部で、二番目に背の高い長太郎は、カーディガンを羽織っているにも関わらず、眉を潜めて口にした。

「長太郎はまだいいだろ。俺は半袖だぜ?おい跡部、お前カーディガン貸せよ。」

宍戸は長太郎を見遣ってから、跡部の羽織っているカーディガンを掴む。

「あかんで、宍戸。それ俺のやし。跡部が寒い言ったから貸しとるんよ。」

そういうと、忍足は跡部の身体を抱き寄せ、耳元に、

「俺の体温であっためたるから、カーディガン宍戸に貸してええ?」

と、問い掛けるや否や、いきなり裏拳をかます跡部だったが、それは簡単に忍足の手によって阻止された。

「何言ってんだアーン?」

跡部はそんなこと言ってると、置いて行くぜ?と続ける。

「そうですよ、変tいや、忍足さん。ただでさえ夜なのにそんなこと言ったら本当の変態になりますよ、あ、言っちゃった。」

と、次期部長日吉若は厳しいツッコミを入れた。

「わざとやろ?わざとにしか聞こえへんで?日吉。」

と、言うがそれでも跡部の身体を離すことはない。

「あっ!もうすぐ着きますよ!」

先頭を歩いていた長太郎が見えてきた桜の木を指差した。

「よっしゃ!全然人いないじゃん!」

岳人はそう言うと、全速力で駆けて行く。

「体力ないんだからそんなに走ると、後から大変だぞー!」

と、宍戸は注意をしたが、岳人には届かなかった。

ジローは最初からずっと樺地の背中で寝ていて、起きる気配がない。
大きな桜は満開で、月明かりに妖しく紅の色彩を暗闇に映している。
流石の花見客も、午前2時を回った今は誰もいない。

「今日は、無事に花見が出来そうだな!」

宍戸は安心して、シートを敷きはじめた。

「いや、わかりませんよ。向日さんとかははしゃいでどっか行ってしまうとか、有りそうですし。」

そう言いながら、日吉はシート敷きを手伝う。

「ま、その時はその時だな。」

宍戸はにっと笑って、シートに杭を刺す。

「よし。完了!!おーい、おまえら!花見の準備出来たぞ!」

宍戸は大きな声でみんなを呼んだ。

「そんなに大きな声で言わなくても聞こえるっちゅーねん。」

忍足は岳人の首根っこを掴んでまるで猫のようにして連れて来た。

「侑士~痛いんだけど。離して!」

岳人は忍足の手から逃れるために空中で暴れる。

「あー分かった分かった。離すから落ち着きや。」

そう言って岳人を下ろす。

「まったく、全然夜中ってテンションじゃねぇな。」

跡部は、呆れたようになぁ樺地?と、続けた。
それに樺地はウスと、だけ答えた。

「あの、皆さん。花火持ってきたんですけど、やりませんか?」

長太郎はバッグの中から大量の花火を出してきた。

「春なのに花火かよ。」

宍戸は苦笑しながら花火を一本取った。

「ジローさん、花火無くなりますよ。」

日吉はいつまでも寝てるジローを起こす。

「んぇ…?花火…?」

ジローは寝ぼけつつも、花火を受け取り火をつける。すると、先端から黄緑色の光の束が辺りを照らした。

「おぉ!マジマジ綺麗!!」

ジローは、一気に目を見開いて、光に魅入っている。

「春に花火もいいな。」

跡部はまんざらでもないような顔をしながら花火を楽しんでいた。

「景ちゃん花火知っとったんか。なんや以外やなぁ。」

忍足は2本花火を持って来て、1本を跡部に渡す。

「あぁ、一回だけ夏にやったことがある。もう10年も前だ。」

「そうなんか。」

10年前って景ちゃん4歳やん…絶対かわええやろ!

「おい。やけどするぞ?」

「あ、あぁせやね。」

跡部は忍足に渡された1本の線香花火を動かさず、じっと火の玉を見ていた。
そんな跡部は、いつも以上に艶っぽく見え、忍足の理性を崩していく。

「景ちゃん。こっち向いて?」

「あん? なんだょ…ンっ……」

忍足は、彼が振り向いた瞬間に、口づけ、深いものに変えてゆく。やがて、線香花火の火の玉が、ジッと音を立てて地面へと落ちた。

「おした…り……ゃめ…ん……ふっ」

やっと解放された跡部の息は乱れ、熱を帯びている。

「なんで?」

「誰かに見られたらどうすんだよ…っ」

「大丈夫やっ『侑士ー!跡部ー!ロケット花火やるから来いよー!!』なかったみたいやな」

「当たり前だ。行くぞ。」

さっさと行こうとする跡部の腕を掴み、自分の方へ引き寄せ、

「続きはまた後で。覚えときや?」

と、囁いて、先に行ってしまった。

「帰してくれねぇんだよな。あぁなると…」

跡部は彼を追うようにしてみんなのところへ走っていった。

「よし。準備出来たな。着火するぜ?」

そして、宍戸はマッチを擦り、導火線に着火する。みるみるうちに導火線が短くなり、花火が入っている筒に入る。
次の瞬間、筒の中からボン!と光が飛び出した。
跡部達は、その光の軌跡を辿って、空を見上げる。花火が開いた直後、ドンという音が空気を揺らした。
開いた花火は、赤とピンクの火玉で、まるで夜の空に、大輪の桜が咲いたようだった。

「これはいいな!まさに夜桜!」

「火ですけれどね。」

宍戸は空を見上げ、満足そうに微笑んだ。が、日吉はつまらなそうにぼやいた。

その後は、宍戸と鳳が持ってきたおはぎを桜を楽しみながら食べていた。


この夜は、春一番の思い出になっただろう。

 

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愛してるよ。だから一人にしないで。


もうあなたしか愛せない。あなたしか見えない。感じない。


俺の前から消えないで。
大好きなんだよ。あなただけ。

俺から離れないって言ったよね。

約束もしたよ。
ずっと一緒にいるって。

なのにあなたは消えちゃった。

大阪から帰る新幹線の中で綺麗な顔をしていたね。俺のところに帰って来るはずだったあなたは、あの忌ま忌ましい地震のせいで帰れなかった。
あと一駅だったのに。


あの事故をどれだけ憎んだか分かる?
泣いて泣いて泣き叫んで。あなたの名前を呼んで呼んで枯れるまで。
あの声は届いてた?ひとつくらいは聞き取れた?


声は枯れても涙は枯れなくて。泣きたくないのに涙が出てくるの。


泣いてもあなたは戻って来ないのに。俺には名前を呼ぶことと、泣き叫ぶことしかできなくて。


でももう泣かないよ。
今からあなたに会いに行く。


だから笑顔で迎えに来て?また優しい声で俺の名前を呼んで?
また優しく抱きしめて?
飽きるくらいキスがしたい。飽きるくらいあなたの声が聞きたい。


ねぇ?そこに幸せはあるよね?一緒にテニスして、一緒にご飯を食べて、一緒に寝て。
幸せな毎日を過ごせるよね?もう離れなくていいよね?


大好きなんだ。
だから会いに行くよ。


俺だけの、世界で一番好きな王子様。


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愛してる。お前を幸せに出来るんは俺だけや。
だから、俺だけ見ときぃ?

他の男なんか見ぃひんで?
お前は知らんと思うけど、モテんねんで?男にも。
お前は鈍感過ぎんねん。

俺の苦労も知ってや。

お前はスキがありすぎるから、そこに付け込む奴らを叩いてんねんで?

俺だけ見とって?
お前を幸せに出来るんは俺だけなんよ。

愛してる愛してる。なんぼでも言える。

お前の向ける視線の先に嫌なほど嫉妬してまうねん。

お前が他の男に向けるその笑顔も、そいつを殺したくなるくらい憎悪が込み上げてくる。

誰にも触れさせたくない。誰にも渡したくない。

だからみんなより数倍努力して、お前の隣にいれるようにした。

お前だけが欲しい。
お前しか要らない。他は何も要らない。


お前だけでええねん。
せやから言った。
好きやって。

そしたら頷いてくれたな?顔真っ赤に染めてな。

うれしくて力いっぱい抱きしめてしもたけど、抱き返してくれたんがほんまに嬉しかった。

これからは俺だけしか見れないようにしたるからな。


愛してる愛してる愛してる。
俺だけの、世界で一番好きなお姫様。


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ある夏の日に、彼の一言で俺はサングラスをかけなくなった。

「なあ、サングラス、やめへん?」

「アーン?なんでだ?」

「お前がどこ向いとるかわからへんねんもん。」

跡部はその言葉を聞くと、サングラスを外し、その場に捨てた。

「侑士、こっち向け。」

「なん?」

忍足が振り向いた瞬間にキスをする。

「景ちゃん今日は積極的やな。」

「なっ…!べつにそういう意味でしたんじゃねぇよ!」

顔を真っ赤にして言い訳をする跡部が可愛くて思わず抱きしめしまった。

「グラサンはかけへんでな?俺こう見えて嫉妬深いねん。」

「じゃあお前も俺が嫉妬するようなことすんじゃねぇよ。」

「…景ちゃん嫉妬してくれたん?いつ?」

「ばっ…!!してねぇよ!今のは忠告だ!」

「かわええなぁ、隠さんでもええやろ?今日帰ったらご褒美やるからな?」

「……っ////」


サングラスをかけるようになったのは、小学生になってからだった。
両親が、かけるように言ったから。
なんでも、命を狙われるような人間はかけるものだということだった。

自分の特徴が、目元に集中していたからかも知れない。
蒼い双眼に右目の下の泣きボクロ。
これを隠すのに、サングラスは抜擢だった。
家や学校では外していたが、外出は必ずかけていた。

しかし、自分はもう大人。狙われたとしてもある程度対処法は知っている。サングラスなんてものに頼っていては俺様の美しさが廃る。

今回だけはお前の言うこと聞いてやるよ。

ただし、俺様に嫉妬させるんじゃねぇからな。

その時はお前の眼鏡かち割ってやる。
覚悟してろよ?

「景ちゃん何考えてるん?俺そっちのけで。」

「腹減った。」

「…はいはい。ほな、タコ焼きでも食い行こや。いい店知っとんねん。」

「…タコ焼きってなんだ?」

「やっぱりな、知らんと思ったわ。言っとくけど、タコの丸焼きちゃうからな。」

「違うのか…。」

「ほな行こや?」

「あぁ。」


その日の夜、忍足に眠りを妨げられ、動けなくなったのはまた別の話。

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