この管理人の小説用ブログです。男同士の同性愛的要素で展開されておりますので嫌悪感を感じる方、男性の方は入室をご遠慮下さい。また当サイトは原作者様・製作関係者様とは一切関係ありません。
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現実に生きる僕たちは、
地獄から這い出るために戦い続ける。
Real of Hell
「俺はこのまま生きていても、意味が無い。」
一人、金の髪を持つ男は呟いた。
「俺は愛されることはない。愛されてはいけないんだ。」
蒼い石を嵌めたような綺麗な瞳には大粒の涙。
「ずっと一人なんて、嫌だ。」
御曹司という肩書きに囚われ、近づく人々は皆財産目当て。
俺、”跡部景吾”という人物など見えていない。
全てはその苗字に秘めた財産の山。
男女など関係無しに名前に釣られた馬鹿ばかり。
そんな人生はもうとっくに飽きてしまった。
だからといって、別の人生を歩めることはない。
ならば、終わらせるしかないと思い立った。
だから俺はこんな場所にいる。
月の良く見える高台。
身体を撫でる冷たい風が心地好い。
大好きなテニスコートを一望出来る素敵な場所。
俺は今から、大好きなテニスコートに飛び込む。
自分を唯一愛してくれたテニスラケットと一緒に。
手に馴染んだグリップを握り締めて、柵を越える。
もう、隔てる物は何も無い。
「どうか来世では、俺を愛して…」
飛び降りた――――――――
「待ちや!!!!」
低い大阪訛りの声が、俺を止めた。
振り向けば、夜空にも劣らぬ闇色の髪と瞳。
自分とあまり変わらない身長に、同い年位だと悟る。
丁度今上がってきたとばかりの息遣いに、顔には数滴の汗が浮かんでいた。
「…何か用か?」
不意に出た言葉はそんなつれない言葉。
本当は、止めてくれたの?とか助けてくれたの?とか言うべきなんだろう。
だけど俺は出来なかった。
黒髪の男はツカツカと俺の側まで歩いて来た。
「先ずは柵の中に入り。話はそれからや。」
鋭い目つきに有無を言わせぬ言動とオーラ。
俺は抵抗せずに柵の中に戻った。
「よし、えらい。君、名前は?」
「景吾。お前は?」
「忍足侑士や。今にも自殺しそうやったから止めに来たんやけど、違った?」
「止めなくて、よかったのに、な。」
全部話してしまおう。
何も知らない、今日初めて出会ったこの男に。
コイツが俺を心から愛してくれることなんてきっと無いから。
跡部という苗字の元に生まれ、
日々期待の目で見られ、
大人達に囲まれて、
広い寂しい部屋に入れられ、
日々苦しい生活を強いられてきた。
忍足はそんな俺の愚痴とも言える話を笑わずに聞いていた。
「俺はもううんざりなんだよ!跡部がなんだ!?俺は俺だ!まだ中学にあがったばかりのガキなんだよ!普通に生活も出来ないただの子供なのに過度な期待に煽られ跡部家の御曹司として育てられる!!地位なんて要らない!俺はみんなと同じ生活がしたいだけなのに!」
泣きわめく俺をどう思っただろう。
息を切らしながら忍足を見た。
「なんで、お前が泣いてんだよ…っ!」
忍足はまるで自分のことのように大粒の涙を流していた。
「辛かったなぁ…。」
「お前に何がわかるんだよぉ!」
違う、本当に言いたいことはこんなことじゃない。
「俺も医者の息子でな、なんせ有名やからそれなりに期待されるんよ。大阪から反対押し切ってこっち逃げてきたんや。」
親近感なんて安っぽい言葉では片付けられない何かが生まれた。
同じ悩みを持つ者同士。
この出会いは偶然か運命か。
「なぁ、だから一緒に…」
戦わへん?
逃げてきた末路は
一人の戦友と
痛烈な過去。
孤独な二人が降り立ったのは
死骸の転がる、現実。
(兎にも角にもこの世は生き辛い)
END
________________
最近似たような小説しか書けなくて困ってます。
弱音を吐く跡部も好きです。
バレンタイン7000個おめでとうございます。跡部様。
シリアスだけどやっぱり甘い、っていう忍跡が好きですw
楽しんでいただけると嬉しいです。
2011.09.05 夜
地獄から這い出るために戦い続ける。
Real of Hell
「俺はこのまま生きていても、意味が無い。」
一人、金の髪を持つ男は呟いた。
「俺は愛されることはない。愛されてはいけないんだ。」
蒼い石を嵌めたような綺麗な瞳には大粒の涙。
「ずっと一人なんて、嫌だ。」
御曹司という肩書きに囚われ、近づく人々は皆財産目当て。
俺、”跡部景吾”という人物など見えていない。
全てはその苗字に秘めた財産の山。
男女など関係無しに名前に釣られた馬鹿ばかり。
そんな人生はもうとっくに飽きてしまった。
だからといって、別の人生を歩めることはない。
ならば、終わらせるしかないと思い立った。
だから俺はこんな場所にいる。
月の良く見える高台。
身体を撫でる冷たい風が心地好い。
大好きなテニスコートを一望出来る素敵な場所。
俺は今から、大好きなテニスコートに飛び込む。
自分を唯一愛してくれたテニスラケットと一緒に。
手に馴染んだグリップを握り締めて、柵を越える。
もう、隔てる物は何も無い。
「どうか来世では、俺を愛して…」
飛び降りた――――――――
「待ちや!!!!」
低い大阪訛りの声が、俺を止めた。
振り向けば、夜空にも劣らぬ闇色の髪と瞳。
自分とあまり変わらない身長に、同い年位だと悟る。
丁度今上がってきたとばかりの息遣いに、顔には数滴の汗が浮かんでいた。
「…何か用か?」
不意に出た言葉はそんなつれない言葉。
本当は、止めてくれたの?とか助けてくれたの?とか言うべきなんだろう。
だけど俺は出来なかった。
黒髪の男はツカツカと俺の側まで歩いて来た。
「先ずは柵の中に入り。話はそれからや。」
鋭い目つきに有無を言わせぬ言動とオーラ。
俺は抵抗せずに柵の中に戻った。
「よし、えらい。君、名前は?」
「景吾。お前は?」
「忍足侑士や。今にも自殺しそうやったから止めに来たんやけど、違った?」
「止めなくて、よかったのに、な。」
全部話してしまおう。
何も知らない、今日初めて出会ったこの男に。
コイツが俺を心から愛してくれることなんてきっと無いから。
跡部という苗字の元に生まれ、
日々期待の目で見られ、
大人達に囲まれて、
広い寂しい部屋に入れられ、
日々苦しい生活を強いられてきた。
忍足はそんな俺の愚痴とも言える話を笑わずに聞いていた。
「俺はもううんざりなんだよ!跡部がなんだ!?俺は俺だ!まだ中学にあがったばかりのガキなんだよ!普通に生活も出来ないただの子供なのに過度な期待に煽られ跡部家の御曹司として育てられる!!地位なんて要らない!俺はみんなと同じ生活がしたいだけなのに!」
泣きわめく俺をどう思っただろう。
息を切らしながら忍足を見た。
「なんで、お前が泣いてんだよ…っ!」
忍足はまるで自分のことのように大粒の涙を流していた。
「辛かったなぁ…。」
「お前に何がわかるんだよぉ!」
違う、本当に言いたいことはこんなことじゃない。
「俺も医者の息子でな、なんせ有名やからそれなりに期待されるんよ。大阪から反対押し切ってこっち逃げてきたんや。」
親近感なんて安っぽい言葉では片付けられない何かが生まれた。
同じ悩みを持つ者同士。
この出会いは偶然か運命か。
「なぁ、だから一緒に…」
戦わへん?
逃げてきた末路は
一人の戦友と
痛烈な過去。
孤独な二人が降り立ったのは
死骸の転がる、現実。
(兎にも角にもこの世は生き辛い)
END
________________
最近似たような小説しか書けなくて困ってます。
弱音を吐く跡部も好きです。
バレンタイン7000個おめでとうございます。跡部様。
シリアスだけどやっぱり甘い、っていう忍跡が好きですw
楽しんでいただけると嬉しいです。
2011.09.05 夜
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